ラッセンの絵は何か特別な技法があるのですか?

エアブラシとグレイジングテクニックという技法を用いて描かれるクリスチャン・ラッセンの絵。その画法について説明します。

ラッセンの絵は何か特別な技法があるのですか?

ラッセンの絵の透明感や奥行きの凄さに感嘆の声をあげる人は大勢います。

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ではそれを実現する技法は何なのでしょうか。

限られた情報ではありますがお話ししておきます。

▽エアブラシとグレイジングテクニック。

ラッセンの絵の技法については、どの資料を調べてもあまり細かく紹介されていません。

画家にとっては企業秘密に相当する部分ですから、当たり前と言われればその通りです。

空の部分についてはエアブラシを使い、海の部分については、薄めに溶いた絵の具を何層も塗り重ねることで、透明感を保ったまま奥深さを出しています。

この技法はグレイジングテクニックと呼ばれるもので、とくにラッセン独自の画法というのではなく、すでに多くの画家が使っているものです。

▽ラッセンにピッタリな技法がグレイジング。

グレイジングは、海や空など透明感のあるものを描くには最適な画法で、これをどれだけ薄くして濃淡をつけるか、何層塗り重ねるかで奥行きが決まります。

ラッセンは、海に対して強いこだわりがあり、自分の到達イメージをしっかりもっています。

少しずつ塗り重ねることで、その到達点をめざすという意味では、ラッセンにぴったりの画法です。

濃い絵の具を何層も重ねて、絵の具の厚みと色で奥行き・濃淡を表す技法と真逆の描き方です。

▽絵を描くときの技法は料理の調味と同じ。

少しずつ注意深く調味していけば、失敗がなく味にも奥行きが出ます。

絵を描くテクニックと調味は同じだという批評家がいます。

ラッセンの場合は調味の慎重派です。

大胆な味付けや偶然を楽しむのではなく、少しずつ調味してレシピを変え、自分の理想の海を完成させるタイプです。